年金について、日々自己研鑽に励む「やもめパパ」です。
前回書いた記事を振り返りますと、65歳以上の単身世帯の消費支出は14万9,208円(2022年平均)であったため、年金から税金や保険料が15%ほど天引きされると仮定した場合、『約17万円の年金収入があれば平均的な生活費はまかなえることになるね、じゃあ、その約17万円の年金をもらえる人は一体どの位いるのな?』という内容のものでした。
とにかく今、日本に住む人々は老後が心配でならないのです。
事実、金融広報中央委員会による『家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和4年)』の結果より、老後の生活について「心配」と回答した単身者は79.2%、高齢者については60代で76.8%、70代で64.7%もいました。
その心配の理由の上位2つのうち、前回取り上げた「年金や保険が十分でないから」という理由以上に「十分な金融資産がないから」と言う理由が1位にきたのです。
年金収入だけでは平均的な生活費さえまかなえない確率が高いことはわかっています。
そんな時、十分な貯蓄があれば不安を和らげることができますが、なんと今回の調べでは60歳代の世帯で金融資産(貯蓄等)が全くない世帯が25%もいる衝撃的なデータを見つけてしまいました。
それは特に単身世帯で多いことも浮き彫りになりました。
逝く時が来ても看取る人がいないだけでも悲しいのに、、
これは危機感を感じて今から行動しないと、近い将来大変なことになります。
その悲劇とも言えるデータを見ながら、今後の資産形成についてどうしていったらよいのかを書いていきたいと思います。
Contents
60歳代で二人以上世帯の金融資産保有額は?
まずは60歳代で二人以上世帯の金融資産保有額を示す円グラフをご覧ください。
金融資産と書くとお堅い言葉ですが、要は貯畜がいくらあるのかということです。
出所:金融広報中央委員会「(令和4年)家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」をもとにLIMO編集部様が作成
引用元URL:https://limo.media/articles/-/38719?page=2
≪60歳代「二人以上世帯」の貯蓄分布≫
・金融資産非保有 :20.8%
・100万円未満 :6.1%
・100~200万円未満 :5.5%
・200~300万円未満 :3.3%
・300~400万円未満 :3.2%
・400~500万円未満 :3.4%
・500~700万円未満 :5.3%
・700~1000万円未満 :6.1%
・1000~1500万円未満 :8.6%
・1500~2000万円未満 :5.7%
・2000~3000万円未満 :8.8%
・3000万円以上 :20.3%
・無回答 :2.9%
この中で3000万円以上の貯蓄を保有する世帯が約2割いる一方で、それとほぼ同じ比率で貯蓄が全くないと答えた世帯がいるのは深刻ですね。
60歳代の単身世帯では貯蓄なしが25%超えで格差が顕著
次に60歳代で単身世帯の金融資産保有額を示す円グラフをご覧ください。
出所:金融広報中央委員会「(令和4年)家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」をもとにLIMO編集部様が作成
引用元URL:https://limo.media/articles/-/38719?page=2
≪60歳代「単身世帯」の貯蓄分布≫
・金融資産非保有 :28.5%
・100万円未満 :8%
・100~200万円未満 :5.7%
・200~300万円未満 :4.3%
・300~400万円未満 :3.6%
・400~500万円未満 :2.7%
・500~700万円未満 :6.2%
・700~1000万円未満 :4.6%
・1000~1500万円未満 :6.6%
・1500~2000万円未満 :3.6%
・2000~3000万円未満 :6.8%
・3000万円以上 :16.9%
・無回答 :2.5%
二人以上世帯と単身世帯を比べると、格差が顕著に広がっていきました。
3000万円以上の貯蓄がある単身世帯は二人以上の世帯より3%下がっていますが、貯蓄が全くないと答えた世帯は8%も増えています。(平均で25%)
最も深刻なのは、回答世帯の中央値です。
60歳以上二人世帯の金融資産の平均値は1819万円、中央値が700万円だったのに対し、60歳以上の単身世帯では平均値が1388万円と大きく遅れをとり、中央値いたっては300万円とかなりの下げ幅となっているのです。
二人以上世帯は共働きしてきたという背景がありますが、それ以上に、今後苦難に遭っても相談しながら、励ましあいながら超えていける環境があります。
でも単身者は何が遭っても独りで判断、行動していかねばならず、そう考えたら二人以上の世帯の人より現役で勤めている間により早く備えることが必要だと、痛感しました。
資産寿命を延ばすことも大切
年金収入だけでやりくりしようと考えた場合に、急激な物価上昇では支出が上回り、貯蓄を切り崩す可能性は大ですし、そうでなくても入院や冠婚葬祭費用など、急な出費はどうしても起こります。
そもそもが年金収入だけでは暮らせず、普段から少しずつ貯蓄を切り崩して生活している世帯もいます。
こうした点を考えると、現役で働いているうちに一刻も早く老後資金について考え、行動に移す必要があります。
具体的には月々積立をし、並行して資産運用もしていくことです。
そうすれば、複利の効果を味方につけることが出来、資産が減るペースをゆるやかにできます。
老後資産を貯めることにフォーカスしがちですが、資産を減らすスピードを緩やかにする=資産寿命を延ばすという考え方は大切な視点です。
老後資金を生み出すのは攻めだけにあらず
老後資金を生み出すことを考えた場合、前回の記事では果敢に攻めていく、ネット副業で年金の不足をカバーしましょうと力説しました。
ですが、「老後資金を生み出す術はネット副業をする攻めだけにあらず」です。
老後資金を守ることを考え、行動することは資産寿命を延ばすことに繋がり、資金を生み出しているのに近いことになります。
銀行に普通・定期預金をするのは防犯上で有効なだけ
前述のデータでは貯蓄の中央値は300万円でしたが、皆様の世帯でも大なり小なりの貯畜をお持ちかとは思いますが、タダ同然の利子しかつかない銀行の普通口座に、まとまったお金を預けたまま放置しているなんてことはないでしょうか。
タンス預金をするよりは防犯上有効ではありますが、銀行の普通預金の利率は0.001% 程度しかありません。
また、定期預金でさえ0.002%程度ですから、もはや増やす手段には全くなっておらず、お金をただ防犯上守ってもらっているだけという形になっています。
では、資産を有効に運用するにはどうしたらよいのでしょうか?
一括で退職金を用意するのが苦になった企業は確定拠出年金を開始
仮に貯蓄が300万円と考えた場合、急な出費が出ることも想定して半分をいつでもおろせる状態に置き、残りの150万円、いや100万円でもいいですから資産運用することを考えてみてください。
資金運用には、前述の定期預金でさえ超低金利なのですから、別のところに置きます。
投資すると聞くと腰が引いてしまうかもしれないので、言い方を変えますね、ズバリ確定拠出年金で60歳を迎えるまで運用するのです。
確定拠出年金には企業型と個人型があり、企業型は要約して説明すると、企業で昔のように退職時に退職金を一括して支払うのは大変になってきたため、社員に退職金の一部を毎月小出しにして渡し、社員自ら退職金の一部を運用して退職時に受け取ってもらうというものになります。
運用する商品や運用の割合は、全部自分で決めていきます。
やもめパパの前職時代は、途中から会社が導入を始めた企業型確定拠出型年金で運用をしていました。
これは前述の会社都合により強制で、やらない選択肢はありませんでした。
そんな運用を前職を辞めるときまで15年超はしていましたが、退職時に運用実績に目を通したら、ぶっちゃけほとんど運用益は出ていませんでした。(笑)
ズブの素人でしたからね。
その後加入した個人型確定拠出年金がブレイクし今も運用中
でもその後、現職になってから人事に問い合わせをしたら企業型確定拠出年金は扱っていないというので、保険会社に直に連絡し、個人型確定拠出年金を始めることにしたのです。
この個人型確定拠出年金には税制面で大きなメリットがあり、、
・お金を積み立てるとき(拠出)、掛金全額が所得控除されます
・運用をするとき(運用)、運用で増えた分の運用益に税金はかかりません
・受け取るとき(受給)、公的年金等控除・退職所得控除が受けられます
今度ももちろん自ら運用商品は選び、運用の割合も決めましたが、いろいろ参考になる書物を読み漁り、それらを慎重に決めてから運用を始めたのです。
そうしたら、2014年途中からの運用でしたけど、2020年あたりから加速度を付けて伸びあがり、今では元金が倍くらいに増えている計算になります。
途中割合を見直したことがあったと記憶していますが、あとは放ったらかしですからね。
複利が複利をよんで雪だるま式に増えていった状態です。
これで増やしたと思うと心のよりどころになりますし、事実60歳時に受け取れることを考えると相当な備えになりましたね。
投資の一つですから絶対はありませんが、数ある金融商品の中でもリスクが少ない商品であることは私が実践して体感しています。
まとめ
老後が心配と答えた人は、60代で実に77%もいます。
その理由は年金が十分でないという理由以上に、十分な貯蓄がないという理由が1位にきました。
そこで今回、60歳代の世帯の金融資産保有額を表すグラフを、二人以上の世帯と単身世帯とで見比べたところ、なんと金融資産(貯蓄等)が全くない世帯が25%もいる衝撃的なデータを発見してしまいます。
特に単身世代では二人以上世帯との格差が大きく、金融資産(貯蓄等)が全くない世帯は29%もいました。
また、もっと深刻なのは60歳代の単身世帯の金融資産の中央値は300万円だったことです。
二人以上世帯の中央値は700万円だったため、単身世帯者はより一層現役で勤めているうちから備えが必要と痛感しました。
備えには前回記事で唱えたネット副業で稼ぐ”攻め”と、今回提唱する、資産寿命を延ばす’’守り’’になる資産運用が有効です。
具体的な方法は300万円のうち150~100万円を確定拠出型年金で運用する方法が有効です。
確定拠出型年金には企業型と個人型がありますので、勤務先に確認し、企業型の取り扱いが無ければ個人型での運用をおすすめします。
運用する商品と、その割合は自ら選ぶことにはなりますが、うまく運用が出来れば複利が複利をよんで増えていきます。
やもめパパは個人型確定挙手型年金に切り替えて以降ブレイクし、元金が倍くらいになりました。
この確定拠出型年金には税法上の大きなメリットがあり、放っておくだけで増えていきましたので、金融商品の中でもリスクが少ない商品と言えます。
こうして、虎の子の金融資産は守り育てていきます。
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それでは今回はこのへんで、今後ともどうぞ宜しくお願いします。
「やもめパパ」でした。