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October 17, 2006

オイル交換 <スポーツスター>

先週やり残したオイル交換。
今回はオイルフィルターとプライマリー・ドレンのOリング、ダービーカバー(クラッチカバー)のパッキンも新品を用意しました。

当Blogでは随分前にも取り上げましたが、過去記事はきっと埋もれてしまって居ますので前回より補足しながらやり直しと言う事で。(本当はネタ切れなのは内緒)

サービスマニュアルでは8,000kmごとの交換らしいですが、エンジンの発熱量が大きく、一般に3,000km程度を目安に交換する人が多いです。
また、殆ど乗らない場合でも、封を切ったオイルは大気に触れる事で酸化が始まり、湿気にも弱いので、最低でも半年に一度ぐらいは交換する事をお奨めします。 
(Sportster オイル交換開始)
作業前にまずはエンジンを掛け、オイルを温めます。そうする事で古いオイルを抜きやすく出来ます。
故に作業は火傷に注意です。
暖機が済むとオイルタンクのキャップを外し(負圧を減らして抜けやすくする)、ドレンを探します。
スポーツスターはドライサンプ方式なので、殆どの国産のようにクランクケース下にプラグが付いているのではなく、オイルタンクから下に延びたホースの先端に『栓』がしてあるという原始的な仕組み。
[1]のスイングアーム付け根付近に見えるホースがそれです(04-ラバーマウント車も殆ど同じ)。

[2]廃油は下水に流したりは出来ませんので、処理パックを使うのが一般的です。
昔はこれを燃えるゴミとして出せたのですが、最近はそれも出来ない場合が多く(お住まいの地域にて確認して下さい)、あとでパックごとオートバイ屋さんやガソリンスタンドに処分をお願いする事となります(運搬する事になりますし、使用後の保管にも気を遣いましょう)。
スポーツスターのエンジンオイル/トランスフルードの交換なら4リットル用で充分。
ビッグツインでもう少し容量が欲しい場合は四輪関係のお店へ行けば6リットルのが安く売ってます。

[3]マイナス・ドライバーなどでホースバンドを緩め、ホースを抜くと、汚れて真っ黒なオイルが出てきます。熱いので注意。
いつもお店に任せているとこういった事を実感出来ないので、そう言う意味でもオイル交換程度は自力で行うべきでしょう。
ホームセンターへ行くと、工具無し、手で回せるホースバンドも売ってます。
途中でバイクを立てたり左右にゆっくり傾けると、エンジン内部に残っているオイルも出てきます。

次に、オイルフィルターを交換します。
オイルの汚れを濾過する部品ですが、汚れて目詰まりなどしては本末転倒。定期的に使い捨てとなります。
私は短い走行距離でオイルを換えるので、エンジンオイル交換2回に1回の頻度でフィルター交換を行いますが、オイル交換の頻度によってはフィルターも毎回換える必要も出てきます。

[4]フレームとの位置関係からバンドタイプでは回しづらく、専用のカップ式フィルターレンチが便利ですが、中には貫通ドライバーとハンマーでガツガツやってしまうワイルドな人も居ます。
カップ式フィルター・レンチは北川商会やデイトナから発売されています(画像は北川商会製)。
フィルターは水平方向にねじ込まれているので、外すとオイルが溢れますから、必ずオイル処理パックを下に置きましょう。
オイルでエンジン、フレームなど汚れるのが気になる方は、ペットボトルや牛乳紙パックを解体してオイルを受けるようにします。
でもどのみちフィルターを外した周囲はフロント・タイヤが近く、えらく汚れていますので[5]これを機にパーツクリーナーなどを染みこませたウエスで綺麗に掃除しておきます(ちなみにフィルターを外すと見えるUFOみたいなのは油圧を感知するスイッチ)。

[6]新しいオイルフィルターを用意します。エボリューション用のほか、ツインカム用も使えます(ちょっと高い)。また見た目を気にしなければEvoダイナ用のエクストラ・ロングも装着可能(日本一周とか、無茶苦茶距離を走る人がわざと使います)。
フィルターは装着前に中にオイルを少量入れ、回して濾紙に馴染ませます。
ゴムパッキン部分にも薄くオイルを塗り、締め込む際にパッキンが破損しないようにします。

[7]フィルターの取り付けは手でしっかりと(力ずくにならないように)。
ここでフィルターレンチなど使うと、次に外す時に大変な目に遭いますので要注意です。

ドレンホースを一旦差し込み(まだバンドは締めません)、[8]新しいエンジンオイルを注入します。
ハーレーには、一般には比較的分子が大きい[鉱物油]が適していると言われます。
[化学合成]オイルはガスケット類に浸透して滲みやすく、以前ディーラーに問いただしたところ化学合成オイルに対応したガスケットで最初から組まれているのはVRSC系の水冷エンジンだけだ、と言う事でした。
無論、粗悪なオイルは奨められませんが、1リットル3千円以上(x3本)もするような高級オイルを入れたが為にケチって何千キロもオイル交換が出来ない、なんてのは愚の骨頂です。
もっとも、純正オイルは通常のグレードでも鉱物油としては非常に高額で、価格ほどの性能があるのかは疑問ですが、もっとも間違いのない選択の一つでしょう。
サーキットや峠を攻める人以外はとりあえずディーラーで売っているこれが無難ですが、並行輸入品やオイルメーカーの鉱物油の方が安く付きます。賢く単価を抑えて、こまめに交換してやりましょう。
粘度は[20W-50]のマルチグレードで通年OKです。

最初に1本分、オイルタンクへ入れます。

次に(haseさんがやっていた真似ですが)[9]一度ドレンホースを抜き、オイルが出てきたらすぐに戻します。
これはドレンホース内部の空気抜きで、効果は不明ですがやらないよりはやった方が良さそうなので(どうせオイルは余るし)。
ここでホースバンドをしっかり締め、2本目のオイルを全量入れ、3本目を少し入れた後に一度エンジンを始動します。
そうする事でオイルフィルターの空間にもオイルが行き渡り、クランクに下がっていたオイルもタンクへ帰ってきます。
オイル量を正しく量るためにもここで循環させる事が必要です。
残ったオイルはレベルゲージを見ながら適切な量だけ入れます。
※オートバイが直立した状態で、オイルキャップを奥まで差し込んで計測します。

[10]アッパーとロアの範囲内なら一応OKですが、その真ん中あたりが指標です。旧エボのディップスティックにはポンチ跡みたいなのが記してありますが、所詮ドライサンプなので、あまりシビアになる必要は無いかと思います。
ここまでの作業、工具は、オイル交換のみならマイナスドライバーのみ。あとフィルター交換時はフィルターレンチです。


続いてミッション/プライマリーチェーン・オイル(スポーツトランス・フルード)の交換。
エンジンオイルほど汚れないので、毎回換える必要はありません(私はエンジンオイル2回に1回)。
スポーツスターはトランスミッションと一次駆動チェーンの潤滑が一緒になっており、オイルも専用の物が用意されています。
また近年、純正のフルードは[FORMULA+]というビッグツイン系のミッション及びプライマリーとも共通の鉱物ベースの物が登場し、順次切り替わっています。これは今までの倍の寿命と言う事なので、今後はもっと長いサイクルで使えるかも知れません。

[11]ドレンボルトはプライマリーケース下部、エンジンオイルのドレンホースの近くにあります。
[12]1/2インチのスパナで緩め、先にオイルを排出します。やはりまだあまり汚れておらず、透明度が確認出来ますね。
[13]ダービーカバー(クラッチカバー)を開きます。スプリングが飛び出す事もあるので注意して下さい。
工具は[T27]トルクス。尚、トルクスにインチもミリもありません(念のため)。

新しいスポーツトランス・フルードを入れる前にドレンボルトをチェックします。

[14]ドレンボルト先端にはマグネットが仕込まれており、鉄粉などが付いていますので綺麗にします。古い歯ブラシが便利。
[15]オイル漏れが出やすい場所なので、配管用シールテープ(コーキング)を3周ほど巻き、ドレンボルトのOリングも可能な限り新品に換えてやります(純正品番#11105/2004年以降も同じ)。
ドレンボルトを装着し、オイルを入れます。・・・・・組付けトルク:19〜28Nm(14〜21ft-lbs)
オイルが滲みやすい場所ですが、締めすぎて舐めないように注意が必要です。

[16]オイルの注入にはインスペクションカバーを開いた穴か、ダービーカバーを外した隙間から行います。
ダービーカバーのところは漏斗がないと入れられません。また、車体を起こさないとオイルは溢れます。
規定量は1クォート。純正などアメリカ産オイルのボトルならちょうど1本です。
※本来はダイアフラムスプリング下縁にオイルが浸る程度、と言う事です。
ダービーカバー(クラッチカバー)を取り付けて完了。スプリングも忘れずに。
今回はここのガスケット(1994年〜2008年まで共通 純正品番#25463-94)も交換しました。
尚ダービーカバーのネジは車のホイールなどと同様、対角線にネジを締めます。


以上で、ひととおり作業完了。文章だと大変そうですが、30〜40分で出来る作業です。
オイル漏れが無いかを確認するためにも、各部を綺麗に掃除しておきましょう。


前後してしまいましたが、可能であれば水平にジャッキアップして作業して下さい。
作業の大部分がサイドスタンドでも大丈夫ですが、エンジンオイル量の計測とスポーツトランス・フルードを入れる際には車体を垂直にする必要があります。
サイドスタンドにブロックなどをかませる際は、オートバイを反対側に倒さないように注意して作業して下さい。
またネジ類を開けたり増し締めしたりする時は、危険ですのでサイドスタンドをブロック類から降ろして作業して下さい。
Posted by xl1200 at 19:27│Comments(0)TrackBack(0)
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